白い錠剤と瓶

クラミジア感染症は、国内に100万人以上が罹患しているとされる性感染症であり、1週間〜2週間程度の潜伏期間を経て発症します。
クラミジア感染症は、自覚症状に気づきにくい女性の中でも10代後半〜20代前半の年齢層に感染患者が急増している性感染症でもあり、性感染症に関する基礎知識の乏しい年齢層の性行為の増加や性行為の多様化により生殖器官の感染だけで無く咽頭部への感染患者が増えている性感染症です。
治療法は、ジスロマックやクラビットなどの抗生物質の服用で治療可能であり、早期発見からの早期治療が肝心とされています。

クラミジアの感染経路はどこから?

クラミジア感染症は、病原菌クラミジア・トラコマチス菌に感染する事で発症する性感染症であり、感染後1週間〜2週間程度の潜伏期間を経て発症します。
病原菌クラミジア・トラコマチス菌は、非常に強い感染力を有している反面、乾燥した体外環境での生存が難しく短時間で感染力を喪失してしまう為、皮膚の接触や表面が乾燥した器物を介した接触では感染リスクが皆無と言えます。
クラミジア感染症の感染経路は、病原菌を多量に含む性液や膣内分泌液などの体液に粘膜が直接接触する性行為が最も感染リスクが高い感染経路です。
現在では、初性行為年齢の低下やオーラルセックスの普及により咽頭クラミジア感染症の感染患者も多く、キスも感染経路の1つとされています。

クラミジア感染症は、病原菌が乾燥した体外環境では長く感染力を維持する事が出来ない事から感染接触による感染リスクが低いとされていますが、湿度や温度が高く体内環境に近い浴室や公衆浴場では病原菌の感染力維持期間が延長され、共用する椅子やタオルから感染してしまう事があります。
その為、感染患者との接触が考えられる場所ではタオルの供用を避け、椅子も念入りに洗浄してから使用するなどの対策が必要です。

他の感染経路としては、感染に気づきにくい事から妊娠中にパートナーから感染させられる事もあり、胎児に感染する産道感染を引き起こす事があります。
妊娠初期は、感染が重症化すると胎児を保護している羊膜や絨毛膜に炎症が発生する絨毛膜羊膜炎を発症し、子宮の収縮を引き起こし流産の原因となる危険な性感染症です。
妊娠初期は、胎児が未成熟なのである程度成長して安定する5カ月以降から治療が開始されますが、妊娠30週目までに完治出来ない場合には産道感染のリスクが高くなります。

クラミジアの主な症状

性器クラミジア感染症は、病原菌クラミジア・トラコマチス菌に感染する事で発症する性感染症であり、男性と女性の症状が大きく異なる事が特徴です。
男性の症状は、外部生殖器に付着した病原菌が尿道口から侵入して繁殖する事で尿道炎を発症し、透明から乳白色の膿の排出や熱感を伴い堪え難い排尿痛などの症状に悩まされます。
男性は、女性の患者に比べて自覚症状を感じる患者が多く重症化する患者性が少ないのが特徴ですが、放置すると尿道で増殖した病原菌が上行して膀胱炎や前立腺炎及び精巣上体炎などを併発する事がある性感染症です。
膀胱炎や前立腺炎は、切迫した尿意による頻尿や前立腺の炎症によって尿道が圧迫される事による排尿困難などの症状が現れ、次第に血尿や膿が排出される様になります。

女性の症状は、男性の患者と同様に尿道口から病原菌が侵入して膀胱炎や尿道炎を発症するケースもありますが、ほとんどの場合が膣内や子宮頸管部の粘膜で病原菌が繁殖して尿道炎や子宮頸管炎を発症します。
子宮頸管炎は、おりものの異常や不正出血及び性交痛などの自覚症状が発症しますが、体調不良や生理不順として軽視してしまい気づきにくい事から適切な処置を受ける事なく放置してしまう事が多い疾患です。
クラミジア感染症の放置は、膣内や子宮頸管部の粘膜で増殖した病原菌が卵管や卵巣まで上行感染してしまい、卵管炎や卵巣炎を発症してしまうだけで無く骨盤内腹膜炎や肝周囲炎を併発してしまう事があります。
卵管は、1mm〜1cm程度の細い器官ですが、炎症に対して強い特徴がある事から重症化しない限り顕著な自覚症状が現れず、病原菌が卵巣や腹膜などに感染部位を拡大し骨盤内腹膜炎や卵巣炎を発症させる生殖器官です。

クラミジアの治療方法について

クラミジア感染症は、感染後1週間〜2週間程度の潜伏期間を経て発症し、自覚症状が無い感染患者が多い事から重症化するケースが多くありますが、ジスロマックやクラビットなどの抗生物質を服用するだけで治療が可能です。
ジスロマックとクラビットは、クラミジア感染症の治療に用いられる抗生物質ですが、主要な有効成分や作用機序が大きく異なります。

ジスロマックは、マクロライド系のアジスロマイシンを主要な有効成分とする治療薬であり、多くの医療機関でクラミジア感染症の第一選択薬として処方されている抗生物質です。
アジスロマイシンは、従来のマクロライド系抗生物質の分子構造に窒素を付加した事により小腸での吸収率が飛躍的に向上すると共に、血中濃度の10倍〜100倍の濃度で感染患部に作用する優れた薬物移行性を有している医薬効果の高い成分とされています。
ジスロマックは、優れた医薬効果を有するアジスロマイシンに小腸で長時間にわたり一定の量を放出するマイクロスフェアが施されており、1回の服用で医薬効果が1週間持続し1回の服用で治療出来る抗生物質です。

クラビットは、ニューキノロン系の抗生物質レボフロキサシンを主要な有効成分とするDNAジャイレース阻害薬であり、細胞内でタンパク質を製造するリボゾームのサブユニットに作用するジスロマックとは作用機序が大きく異なります。
クラビットは、DNAの複製や修復を実行する際にDNAの切断及び再接合を行う酵素DNAジャイレースだけで無く、DNAの歪みを補正する異性化酵素DNAトポイソメラーゼを阻害する事で複製や修復を抑制する医薬品です。
病原菌は、DNAが複製出来ない事で増殖出来ず、修復できない事で病原菌自体が死滅し症状が改善されます。

クラミジアに感染したらパートナーも治療が必要

クラミジア感染症は、日本国内で最も感染患者が多い性感染症である事から5人に1人が感染しているとされ、特に自覚症状の無い女性の感染患者は気づかないうちにパートナーを感染させているケースが多々あります。
その為、自分が感染している場合にはパートナーも感染している可能性が非常に高く、パートナーと一緒に治療を受ける事でピンポン感染のリスクを払拭し1回の治療で完治させるのが1番確実な治療法です。
男性は、女性の感染患者に比べて自覚症状に気づく患者が約30%程度多く、発症初期の比較的早期に適切な治療を受けます。
女性は、感染患者の約80%以上が自覚症状が無いとされ、卵巣炎や卵巣炎を発症しても感染に気づかないケースも多く、重症化している事に気づかないまま完治した男性を再び感染させてしまうケースが多くあります。

クラミジアは、コンドームなどの感染予防対策をしない場合には1回の性行為の感染確率が50%と非常に高く、夫婦やカップルの場合のパートナーへの感染確率はほぼ100%と言えるのでパートナーと揃って治療を受けるべきです。
治療は、ジスロマックの場合にはアジスロマイシン2gを1回服用するだけで治療を完治する事ができ、クラビットの場合でもレボフロキサシン250mgを1日2回もしくは500mgを1日1回の服用を1週間程度継続する事で完治する事ができます。
ジスロマックは通販で買えるため、前もって入手することができますし、クラビットも同様に入手することができます。
治療薬は、体質との相性や個々の免疫力の強さによって医薬効果が異なる事から、同時に治療を開始しても経過が事なります。
治療中は、自分は完治していてもパートナーが完治していない事もあり、新しい病原菌を体内に侵入させない為にも服用開始から1週間程度はあらゆる性行為を控えるのが肝要です。